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2008年10月

No369 ぎんなん

 テレビ番組「笑点」で、歌丸師匠が小遊三師匠に、「ぎんなん拾いのシーズンが来ましたねー」と声を掛けていた。ぎんなん拾いは小遊三師匠の笑いのネタなのである。

369hama  家の前の小さな公園にイチョウが数本あって、色のぎんなんがたくさん落ちていた。小遊三師匠に習って、私も初めてぎんなん拾いをしてみた。

 ぎんなんの果肉は臭くて手がかゆくなると聞いたような気がしたので、ゴム手袋をしてスーパーの袋にぎんなんを拾い集めると、瞬く間に袋半分ほども集まった。

 その場でぎんなんをつぶして、果肉と芯に分け、果肉は捨てて、芯を持ち帰った。においは思ったよりひどくなく、芯をボールに入れて台所で洗ったが、台所中が臭くなると言うようなことはなかった。白くてきれいなぎんなんが中型のボール一杯ほどにもなった。 相棒は「ぎんなんは買えば高いのよ」感嘆していた。

 私は、子供のころぎんなんを食べたことがなかったし、大人になってから、茶わん蒸しか何かでぎんなんを食べたとき、うまいとは思わなかった。 これまで、わが家ではぎんなんを買って食べたことはないように思う。

 ぎんなんがたくさん採れたので、食べねばならない。インターネットでぎんなんの食べ方やレシピを調べてみた。

 ぎんなんの殻を取るには電子レンジでチンするのがよいと書いてあったので試してみた。ぎんなんを封筒に入れて加熱すると1分ほどでポンポンとぎんなんがはじける音がした。取り出してみると殻が割れていて黄緑色の実が飛び出しているのもあり、殻にひびの入っているのもあった。 熱いのを我慢して手で殻を取ると、甘皮も同時に取れて、透明感のある黄緑色の実が小さなボールに半分ほどになった。黄緑と言っても緑の濃いものから黄色の濃いものまであって、高級な翡翠(ひすい)のように透明感があり、まるで宝石のような輝きであった。

 早速炊き込みご飯に入れ、チャーハンにも入れてみた。

 料理レポーターの彦摩呂さんは料理を「味の宝石箱やー」と言って話題になったが、ぎんなんの味はそれほど自己主張する味ではない。

それよりもぎんなんを入れた料理は「宝石を散らしたよう」に見えた。

(写真は皮をむいたぎんなん)

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No368 横浜開港150周年(3)「赤い靴」

 368hama 『赤い靴はいていた女の子/異人さんにつれられて行っちゃった/横浜の埠頭(はとば)から船に乗って/異人さんにつれられて行っちゃった・・・・』

 よく知られた童謡「赤い靴」の歌詞である。

 横浜市では開港150周年を記念して、「好きな横浜の歌」の市民アンケートをとり、「赤い靴」が第2位となった。

 1位は「ブルーライト・ヨコハマ」で、以下3位「ヨコハマたそがれ」、4位「横浜市歌」、5位「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」であった。

 1・3・5位はだれでも知っている横浜の歌であり、横浜市歌は小中学校を横浜で過ごした人ならだれでもなじみの歌だそうで、これらの歌が上位にランクされるのは理解できるが、「赤い靴」が2位に入るとは意外であった。

 歌詞に横浜が入っており、横浜の歌であることに間違いはないであろうが、横浜市民が「赤い靴」に第2位になるほど愛着を持っているとは知らなかった。

 この歌は北海道開拓民の女の子がアメリカ人の宣教師に育てられ、アメリカへ渡ったという話をもとに、野口雨情が1921(大11)年に作詞したものだというが、その後の調べで女の子はアメリカに渡っていなかった。女の子は結核にかかっていて、アメリカに渡ることはできず、9歳で孤児院で亡くなったのだという。

 横浜の埠頭に近い所に山下公園があって、観光客や修学旅行生などで賑わっている。戦前の豪華客船だという氷川丸の係留展示や開港100周年の時に建てられた横浜タワーなどが観光名所であるが、公園の埠頭に近い所に「赤い靴をはいていた女の子の像」(写真)が建っている。

 先日ここに寄ったときは銅像の回りの石畳に遠足に来た小学生が集まり、弁当を食べていた。

 小学生は像に関心がないようであったが、中高年の女性グループがケイタイで盛んに写真を撮っていた。 像は純粋に野口雨情の詩を題材にして製作されたと言われ、幼稚園児ぐらいの髪を束ねた女の子がワンピースを着て靴をはき、ひざを抱えて腰を下ろし、海を見つめている姿である。

 像には「1979年11月11日童謡赤い靴を愛する市民の会」とあった。横浜市民が「赤い靴」に愛着を持っているのがよく分かった。

 

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No367 バナナダイエット

 先日、スーパーの果物売り場を見て驚いた。これまで一杯に並んでいたバナナが1本もなくなっていて、代わりに次のような掲示が出ていた。

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 「テレビの影響でバナナを買う人が増え、仕入れが間に合いません。しばらく御容赦下さい」

 バナナダイエットが流行していて、バナナが大売れしているのだという。

 バナナダイエットとは朝食をバナナ1本か2本と水だけですませ、あとは普通に食べても体重が減る、というのが歌い文句になっている。

 バナナでダイエットできる理由は、バナナには酵素が含まれていて、この酵素が脂肪を分解するためだと書かれているものが多いが、この説明はまゆつばだ。食物が口から体内に入ると、炭水化物も脂肪もタンパク質も酵素によって分解され、分解されたものが腸から吸収されるのであって、脂肪がバナナの酵素で分解されるので吸収されないということはない。

 バナナダイエットについて朝日新聞の記事では「朝食をバナナに限るのは、飽くまで摂取するエネルギー量を抑える手段で・・・」とあり、これが正しい。

 摂取カロリーより消費カロリーが多いときに体重が減少するのであって、バナナダイエットもこの原則を外れることはないのである。

 バナナ1本のカロリーは100㌔カロリーぐらいで、パンでもごはんでも普通の朝食は500㌔カロリー近くはあり、バナナ2本にすると、300㌔カロリーほど摂取エネルギーが少なくなる。毎日、摂取カロリーが300㌔カロリー減れば、1ヶ月で1・5㎏ほど体重が減ることになる。

 バナナダイエットの説明の中で、昼食、夕食を普通に食べ、おやつも食べても良いと書いているものがあるが、バナナの朝食で減らしたカロリーをその他の食事で摂取していたのでは、全然ダイエットにはならない。

 一時、納豆ダイエットというのがあって、今回のバナナのように納豆が売り切れた事があったが、納豆ダイエットはあっという間に終息した。 バナナダイエットも安易に体重が減ると期待すると期待はずれになりそうだ。私はバナナが店頭にあふれるのも遠くはないと思っている。 それにしても、体重を減らしたい人が多いのにはびっくりする。

(写真は空になったバナナ売り場)

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No366 アラセー

 「アラフォー」とか「アラサー」という言葉を聞かれたことがあるだろうと思う。「アラフォー」とは「アラウンド・フォーティー」、「アラサー」とは「アラウンド・サーティー」の略で「大体40」「大体30」という意味である。実際にはアラフォーとは40歳前後の女性を、アラサーとは30歳前後の女性を指す言葉として使われている。

 この言葉はファッション業界やテレビドラマから生まれたもので、アラサー世代とかアラフォー世代という風に使われ、その世代のファッションや特徴を語るときに用いられるようだ。

 それならば50歳前後はアラフィー、60歳前後はアラシー、さらに70歳前後はアラセーと呼んでも良さそうで、私はアラセーである。

 先日、そのアラセーの旧知4人が集まって、昼食を共にした。その内の二人は今も現役で働いており、私ともう一人は年金生活である。

 話が弾み、2時間以上話しても話が尽きなかった。

話は昔の話から現在の話まで、あらゆる話題に及び、共通して言えることは、だれも立派なアラセーでありながら、「老人」という言葉が嫌いだということだった。

 一人は老人クラブに行くと、年寄りのゆっくりした動きや話しぶりが気になり、それがこちらまで伝染しそうで、老人クラブに行くのをやめたといった。聞いてみると、そのクラブではアラセーはまだヤングなのだという。

他の一人は仕事柄子供と接することが多く、子供の声を聞くと元気がもらえるといった。もう一人はプールに行って若い女性コーチをみるだけでも楽しいといっていた。

 子供のころというよりついこの間まで、70代というとかなりの老人と思っていたけれど、実際に 70代になってみると、老人と呼ばれることに抵抗がある。ただ、孫からオジイチャンとかジイジと呼ばれるのだけは誰も平気なようだった。

 私は3人と別れ、わが家に向かう電車に乗った。

 電車は立っている人がかなりいて、私もつり革につかまって立つと、前の座席の女性が「どうぞ」といって席を立った。

 私はためらいながら席についたが、席を譲られると少しばかり複雑な心境になる。

老人と呼ばれたくないといいながら、他人がみれば立派な老人なのである。

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No365 横浜開港150周年(2)みなとみらい

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 みなとみらいとは「横浜みなとみらい21」が正式名称で、横浜駅と桜木町駅の海側に広がる横浜の新都心である。

 この場所は造船所や貨物駅、ふ頭などがあった所だそうで、横浜市はここを再開発し、地域経済を活性化しようとオフィスビルやホテル、ショッピングモールなどを誘致した。

 工事着手から既に25年がたち、今では巨大なビル街が出現して、すっかり横浜の新名所となっている。

 ビルが林立する中で目立つのは何と言っても超高層ビル・横浜ランドマークタワーで、70階建、296メートルは日本一の高さを誇り、みなとみらいだけでなく、横浜のシンボルである。

 先日、久しぶりにみなとみらいへ行ってきた。

 地下鉄桜木町駅からエスカレーターを乗り継いで、桜木町駅前の広場に出た。

 ここにはこれまでに何十回も来ているのだが、ランドマークタワーとそれに連なるビル群の圧倒的なエネルギーが私の脳内ホルモンを刺激し、気分が少しばかり高揚するように感じる。ここからの眺めは、私の頭の中にある日本の風景とは違ったもので、これが日本の景色だろうかと思ってしまう。

 動く歩道を通ってランドマークタワー下のショップ街を通り、左に折れて横浜美術館に向かった。 真っすぐゆくと、クイーンズスケアのショップ街、さらにホテルや会議場、展示場と続いている。

 美術館へと続く道は少し下り坂になっていて、ここからの眺めも圧倒的である。この前来たときは工事中だった高層マンションが完成し、以前に完成した高層マンションと併せて住居地域となっているのだが、どのマンションにも生活実感が全くない。人が住んでいるのだろうかとの思いがするのだが、夜だと明かりがついて生活のにおいがするのだろうか。

 美術館併設の市民のアトリエに寄った後、帰りは歩いて横浜駅に向かった。来たときの桜木町よりは少し遠いが、歩いても30分はかからず良い散歩コースである。この辺りはまだ更地がかなり残っているが、横浜駅寄りにはニッサン本社ビルの建設が完成に近づいていた。

 みなとみらいは今も進化しており、10年後にはどのような姿を見せるのだろうか。

(写真の中央がランドマークタワー)

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