No373 横浜開港150周年(4)タマクスの木
このシリーズの1回目「横浜・いまむかし」で、ペリーが上陸したときの絵が残っていると書いた。その絵には右手に葉の繁った1本の木が描かれていて、この木がタマクス(玉楠、タブノキ)だという。開港後、この木の付近が外国の領事館用地となり、タマクスは英国領事館の敷地内に取り込まれた。
タマクスは明治大正期を通じて横浜を代表する銘木に生長したのだが、関東大震災で火災に遭い、地上部が焼けてしまった。しかしながらタマクスの生命力は強く、焼けた株の根から芽が出て、再び英国領事館の庭に緑の葉を繁らせるようになった。
当時の英国領事館は、現在、横浜開港資料館として使用されており、タマクスの木はその中庭に今も健在である。 数年前、開港資料館を見学し、タマクスも見たのだが、先日再度、開港資料館に行き、タマクスの木を見てきた。十数㍍四方と思われる中庭にタマクスがあり、7~8本の株立ちとなって2階の屋根ぐらいの高さまでこんもりと茂っていた。大きい幹で一抱えぐらい、葉のつやが良く元気そうであった。人が踏みつけないよう株の回りにさくが作られており、周りの土には木くずのようなものがまかれていて、大切にされていた。
タマクスの横を通って、展示室ものぞいてみた。中学生が団体で来ていて、開港関係の資料を書き写していたが、一般の入場者は私の他に1名いるだけであった。
開港資料館の前は開港記念広場になっていて、これも1回目に書いた「開港記念碑」があり、噴水を囲むように置かれたベンチにはスケッチをしている人がおり、弁当を食べている人もいた。 開港記念広場からさらに海の方に行くと、巨大客船が着岸する大さん橋に通じ、横浜の海の玄関口である。
(写真上:タマクスの木、イラスト:「たねまる」)





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