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2008年11月

No373 横浜開港150周年(4)タマクスの木

3731hama  このシリーズの1回目「横浜・いまむかし」で、ペリーが上陸したときの絵が残っていると書いた。その絵には右手に葉の繁った1本の木が描かれていて、この木がタマクス(玉楠、タブノキ)だという。開港後、この木の付近が外国の領事館用地となり、タマクスは英国領事館の敷地内に取り込まれた。

 タマクスは明治大正期を通じて横浜を代表する銘木に生長したのだが、関東大震災で火災に遭い、地上部が焼けてしまった。しかしながらタマクスの生命力は強く、焼けた株の根から芽が出て、再び英国領事館の庭に緑の葉を繁らせるようになった。

 当時の英国領事館は、現在、横浜開港資料館として使用されており、タマクスの木はその中庭に今も健在である。  数年前、開港資料館を見学し、タマクスも見たのだが、先日再度、開港資料館に行き、タマクスの木を見てきた。十数㍍四方と思われる中庭にタマクスがあり、7~8本の株立ちとなって2階の屋根ぐらいの高さまでこんもりと茂っていた。大きい幹で一抱えぐらい、葉のつやが良く元気そうであった。人が踏みつけないよう株の回りにさくが作られており、周りの土には木くずのようなものがまかれていて、大切にされていた。

3732hama  横浜開港150周年協会ではこのタマクスをイメージし、マスコットキャラクターとして「たねまる」をつくった。協会は「たねまる」について次のように述べている。

 『「たねまる」はタマクスの精で、タマクスは150年前、日本が開国・開港をした時から、ずっと日本を見守ってきました。次の150年に向けて新しい「チカラのたね」を乗せ、アジアへ、世界へ向けて2009年「出航」します』

 タマクスの横を通って、展示室ものぞいてみた。中学生が団体で来ていて、開港関係の資料を書き写していたが、一般の入場者は私の他に1名いるだけであった。

 開港資料館の前は開港記念広場になっていて、これも1回目に書いた「開港記念碑」があり、噴水を囲むように置かれたベンチにはスケッチをしている人がおり、弁当を食べている人もいた。 開港記念広場からさらに海の方に行くと、巨大客船が着岸する大さん橋に通じ、横浜の海の玄関口である。

(写真上:タマクスの木、イラスト:「たねまる」)

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No372 現代美術

372hama  横浜では現代美術の展覧会「横浜トリエンナーレ2008」が開かれている。トリエンナーレとは「3年に1度開かれる展覧会」のことで、元の意味はイタリア語で「3年に1度」を意味しており、「2年に1度」はビエンナーレである

 今回の横浜トリエンナーレは3回目で、横浜港周辺の市内7会場で開かれており、1日ではとても回りきれないので、先日、その内2カ所を観てきた。

 美術展といえば、壁面に絵が飾られるのが普通だが、現代美術展は違っている。私が回ったのは新たに作られたメイン会場と赤レンガ倉庫1号館で、両方とも広い空間が大小様々な部屋に区切られていて、一つの部屋に一作品が展示されていた。

 作品は床に並べたもの、天井からつるしたもの、暗い部屋で映像が映っているもの等様々である。ゴミを詰めたプラ袋を並べたような作品、三方の壁にたくさんの壊れた鏡が掛けられた作品、狭い通路のような空間に詩のような文章が書かれている作品、映像作品、その他多岐にわたる作品が展示されていた。現代美術の中には人間が演じるもの(パーフォーマンス)もあるのだが、この日はやっていなかった。

 現代美術は作品を通じて作者がいろいろなメッセージを発しているというのだが、作品からのメッセージを読みとり、理解することはかなり難しい。作品の意図を理解しなくても、作品の前に立って心地よいものであればそれでも良いと思うのだが、そのようにも感じなかった。

 展示されていた作品からは「美」が感じられず、これが美術だろうかと首を傾げたくなるものばかりであった。

 目や鼻、口などが横を向いたり正面を向いたりしたピカソの人物画を見たのはもう半世紀も前になるだろうか。 その時はひどく変形された顔にこれが絵だろうかと驚いたが、今では違和感を抱かなくなり、素晴らしい絵と感じるようになった。抽象絵画も最初は良いと思わなかったが、抽象絵画も素晴らしいと思えるようになった。

 現代美術も見続けていればピカソのように良さが分かるようになるのだろうか。現代美術を理解するには時間がかかりそうな気がする。

 (写真は後日撮影した作品)

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No371 高尾山

高尾山はミシュランガイドの観光地格付けで★★★と評価され、たいへん意外であった。日光や京都・奈良などが高い評価を受けるのは納得できるが、高尾山がこれらの場所と同じ評価なのが理解できなかった。

371hama  高尾山は東京の西、八王子にあって標高599㍍、桜や紅葉の名所として知られている。私はこれまで行ったことがなかったが、先日ようやく行ってきた。

 電車でおよそ1時間で高尾山口駅に着いた。ここが高尾山の登り口であり、ケーブルカーとリフトの起点となっている。遠足らしい小学校のグループが何組かいて、ケーブルカー待ちをしていたので、私たちはリフトに乗った。およそ10分リフトに乗り、山頂を目指して歩いた。

 紅葉にはまだ早く人が多いと言うほどではなかったが、それでも前後に人が切れることはなく、中高年の女性が多かった。ミシュランで評価されたので外国人が多いかと思っていたが、外国人は日本人ガイドが案内する20人ぐらいの1グループだけであった。

 山腹に奈良時代に開かれたという薬王院があって、この寺の参道が登山道となっており、山門を抜け、仁王門をくぐって薬王院をもうでて、山頂に向かった。

 登山道は深い森林の中にあって、この日は天候が良かったにもかかわらず、全く日が差し込まず、湿気をおびた空気に包まれていた。ふた抱えかみ抱えはありそうなスギやヒノキの幹が真っすぐに伸びて、空をふさいでいた。ケヤキやブナなどの落葉樹や常緑樹の深い森の中を通って、およそ1時間で頂上に達した。

 頂上は少し平らな場所があって、遠足の小学生が何組も敷物を敷いて弁当を食べていた。  外国人グループも休んでいたので、ガイドさんに「外国人は高尾山の何に魅力を感じるのですか」と聞いてみた。答えは「東京などの都会地ばかりを観光すると、1日ぐらい自然の中を歩くととても喜ばれます」との返事であった。

 確かに高尾山は自然豊かな観光地ではあるけれども、外国人が見て★★★とするだけの理由を理解するまでには至らなかった。

 帰りは谷川沿いの細い道を1時間半ほどかけて下り、翌々日まで足が痛かった。

(写真は薬王院の参道)

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No370 濱ともカード

 横浜市では10月1日より「濱(はま)ともカード」という制度が始まった。このカードは65歳以上の市民に交付され、カードを見せると、市内の公共施設や協賛店で割引などのサービスが受けられる。

370hama  新聞によると「高齢者よ、街に出よう、お金を使おう」というのがこのカードのねらいのようで、高齢者が家に閉じこもることなく街に出ればボケ防止になるし、少しでもお金を使えば市経済にプラスになるという事のようだ。

 市内の郵便局で身分証明書をみせれば、いつでも「濱ともカード」が交付されるということなので、さっそくカードをもらってみた(写真)。

 カードに付いていた説明書では「カードをお供(とも)に、カードと共(とも)に、友(とも)と一緒にお出かけしていただきたい・・・・」とあった。

 「濱ともカード」が利用できる施設・店の一覧パンフレットが付いていて、スポーツ施設や美術館、レジャー施設、レストラン、理・美容室、旅行業者など多岐にわたっている。

 サービスはレストランでは料金10%割引とか、ワンドリンクサービスといったところが多いが、市営の美術館や動物園、観光施設などは割引率が大きいようだ。 

 もらったばかりでまだ使ったことはなく、「高齢者よ、お金を使おう」との期待に応えるのは難しいが、いつもカードを財布に入れて持ち歩いている。

 毎日新聞編集専門委員の牧太郎さんのブログに次のような替え歌「ボケますよ」が載っていた。

 (一)なにもしないでボンヤリと/テレビばかりを見ていると/のんきなようでも年をとり/10年早くボケますよ

 (二)仲間はずれでただ一人/何もやることない人は/夢も希望も逃げて行き/年を取らずにボケますよ

 (三)酒もタバコも飲まないで/歌も踊りもやらないで/人のアラなど探す人/人の3倍ボケますよ

 この歌は牧さんの先輩の作だそうで、「お座敷小唄」の曲に合わせて歌うのだそうだが、なかなか面白い。

 「濱ともカード」を使えば「ボケますよ」にはならないようで、私もボケ防止に大いにカードを使いたいと思っている。

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