No381 ロウバイ
駅までの道筋の、何軒かの庭にロウバイがあって、うす黄色の花を付けた枝がのぞいている。正月のころから花が咲き始めたように思うのだが、今も全く散ることなく咲き続けている。
しかしながら、ロウバイが冬晴れの青空の下に可れんな花を見せ、甘いような香りをただよわせても、チョウはもちろんのことミツバチも飛んでこない。暖かくなって咲けば、チョウやミツバチが寄ってくるのに、どうしてロウバイはこの寒い時季に咲くのかと思ってしまう。
チョウやミツバチが来なくても、ロウバイは秋になると立派に実を付けるというが、私はロウバイの実を見た記憶がなかった。と言うより、実がなっていても意識して見ていないので気がつかなかったのであろう。
先日、花の咲いているロウバイをよく見てみると、ミノ虫の巣をややずんぐりとさせたようなものが枝に残っており、これがろうばいの実であった(写真)。
図鑑で見ると、秋にみのったときの実はザクロの実に似た形をしていて、指先ぐらいの大きさである。ロウバイが咲くころになると、残った実が枯れて、まるでミノ虫の巣のように見える。 ミノ虫の巣のような実を割ってみると、小豆ぐらいの黒いタネが3個か4個入っていた。このタネをまくと実生でロウバイが育つという。
ロウバイは「”ろう細工”のような、梅に似た花」から 「ろう梅」と名付けられたと言う説が有力で、確かに黄色い花びらは半透明でろうのような光沢が感じられる。英語では「ウインター・スイート」と呼ばれるそうで、「スイート」はここでは「かわいらしい」という意味であろう。
学名はキモナンサス・プラエコックスといい、キモナンサスはギリシャ語で「冬の花」を意味し、プラエコックスは「早熟の」または「早咲きの」という意味だそうで、文字通り「早咲きの冬の花」が学名となっている。
花言葉は「先導、先見」。ほかの花に先駆けて真冬にいち早く咲くこの花をよく表している。
春には遠い、まだまだ寒い時季であるけれども、ロウバイの花を見ると、やがてやってくる花の季節に思いがゆく。
梅のつぼみは先が白くなっており、椿のつぼみも赤い花びらが見えてきた。




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